アジア大会予算膨張 初の3兆円県予算
平和友好のアジア・パラ大会成功へ
令和8年2月定例県議会(2月18日~3月25日)では、一般会計3兆2254億円を含む4兆8354億円の令和8年度当初予算をはじめ95議案が上程され、活発な議論を経てすべての議案が可決されました。
半年後に控えたアジア・アジアパラ大会の総経費は、当初計画を大きく上回る約3700億円にのぼる見込みで、スポンサーやチケット収入、国からの財政支援などを差し引いた約2700億円の3分の2を愛知県が負担することになります。今当初予算にはこのうち1455億円を計上した結果、初めて3兆円を超える規模となり、26002億円以上の基金をほぼすべて取り崩すなど異例のやりくりとなりました。
予算以外では、公の施設の使用料改定、企業庁職員や教員を増員する職員定数条例や、副知事をはじめする県幹部や各種委員会の人事案件です。
国に送付した意見書では、あいち民主県議団が提案した「愛玩動物(ペット)の虐待からの保護」や「福祉人材の確保」などに関する意見書5件を採択、国へ送付しました。
「ピンポン外交」の歴史継承しよう

ピンポン外交記念モニュメント 愛知県体育館
昨年の高市首相の「台湾有事」発言による日中の関係悪化に加え、イスラエルとアメリカによるイランへの武力攻撃によってアジアの平和がいよいよ危機的な状況になってきました。こんな状況下で迎えるアジア・アジアパラ大会が、「アジア最大のスポーツと平和の祭典」として、緊張緩和と友好に貢献するものとなるよう、地元主催自治体としてあらゆる努力をすべきだと思います。
そもそもアジア競技大会は戦後、インドのネルー首相の提唱によりアジア諸国民の友好の絆を取り戻すために始まったのです。その伝統を表現して、今回の大会の聖火を「非核平和都市」広島から愛知へリレーするという素晴らしいアイデアを、知事が表明しました。
また愛知には「ピンポン外交」という誇らしい歴史があることも、忘れてはなりません。1971年3月28日に愛知県体育館で開かれた第31回世界卓球選手権大会は、建国間もない中国が世界の舞台に復帰する舞台となり、アメリカや日本との国交正常化に結び付いたのです。これを記念する銘鈑が愛知県体育館の正面壁面にはめ込まれています(写真)。このアジア大会で役割を終える愛知県体育館ですが、この歴史はしっかりと受け継いでいかなければなりません。
長良川河口堰30年シンポジウム
韓国・洛東江では堰開放へ大転換
水資源機構が初参加
全国的に大きな反対運動を押し切って1995年に建設された長良川河口堰。生態系への影響などについての開門調査を求めて活動を続けてきた「愛知県長良川河口堰最適運用検討委員会」(座長:小島敏郎愛知県政策顧問)が3月15日、韓国からのゲストを招いてシンポジウムを開催。大村知事が冒頭あいさつし、河口堰を管理する水資源機構が初めて参加した。
韓国・釜山市でも1987年、利水などを目的に洛東江(ナクトンガン)河口堰が建設されたが、汽水域喪失による生態系へのダメージを回復するため、国民的議論の末2022年、文在寅(ムンジェイン)大統領の時代に「常時開放」へと転換した。河口堰を管理するKウオーターの河口統合運用部長、釜山広域市の河川管理課、市民団体である洛東江汽水生態系復元協議会代表からは、長年にわたる自然環境重視の河川行政への転換の取り組み経過が具に報告。東京大学の蔵知光一郎教授ら日本側専門家との間で熱心なやり取りが交わされた。当日の模様は後日、ユーチューブで配信される予定だ。
詳しくは県建設局水資源課
(052)954-6121まで

長良川河口堰30年シンポジウムに参加された方々

韓国・洛東江河口堰
県議会質疑からピックアップ
子ども・若者のための各種施策を提案
性と健康について科学的に正しい情報を得て、将来に向けた健康管理を行えるようにする「プレコンプレッションケア」について保健医療局に質問。若い世代に向けた学習プログラムとして「あいちプレコン保健室」をWEBサイトに開設することなどを提案した。また教育委員会には、県立学校がSTATION Aiと連携して多くの出会いの中で「アントレプレナーシップ教育」を推進することを求めた。さらに、0(ゼロ)学年を義務化しているデンマークの教育を例にあげ、本県の幼保小の円滑な接続のための取り組みを求めた。

県営住宅入居申込のデジタル化について
本県の県営住宅入居申込は依然として紙のみであり、高齢者や障害者、若年勤労世帯、日本語に不慣れな外国人県民にとって大きな負担となっている。さらに記入漏れや書類不足は申込者だけでなく公社側の事務負担も増大させている。そこでオンライン申請やマイナンバーカードによる情報連携の導入により利便性向上と業務効率化が期待できると指摘し、段階的導入に向けた県の検討方針を質した。これに対し建築局長は、年3回の抽選方式による定期募集について、申込書の入手から結果通知までの手続きのオンライン化を目指すとともに、間取りや室内写真の閲覧、所得月額の計算をウェブサイトで行えるよう取り組むと答弁。

IR(カジノ含む)と資金洗浄犯罪について
県が検討を再開した中部国際空港へのカジノを中核とする統合型リゾート(IR)誘致について、マネーロンダリングなどの犯罪リスク、若者層の東京圏流出対策としての妥当性、そして県民意向の反映の3点について質問。特にカジノは構造上、資金洗浄に利用されやすく、海外でも実際に問題が発生していることから、本県としての認識と具体的対策を質した。
これに対し政策企画局長は、犯罪収益移転防止法やIR整備法に基づく事業者への規制があり、県の実施方針案でも資金対策を求めていると答弁した。また、若者流出については、IRが文化・娯楽の充実による都市の魅力向上につながる可能性があるとし、県民意向については今後、区域整備計画策定時に公聴会などで意見を反映するとした。国は2026年5月からIR整備法に基づく自治体からの申請を受け付け、選定を進めることにしている。

持続可能な医療介護と実効性ある減災体制へ
医療・介護分野では、制度の歪みが人材の獲得や処遇改善を阻害している。今回は「訪問看護における不正・過剰請求」、「有料老人ホームの高額紹介料」、「看護補助者不足による医療提供体制」など、早急に是正すべき事項について県による実態把握と適正運用を求めた。また、被害想定が更新された南海トラフ地震に対し「初動期の面的な被害状況把握」、「企業による帰宅困難者対策」、「広域災害時のボランティア受援体制の強化」を通じ、人的被害の最小化に向けて、実効性ある体制づくりを提案。

ネットの差別情報 迅速削除へ
愛知県が、この5年間インターネット上の差別的情報をモニタリングして法務局に通告した件数が250件で、このうち172件が実際に削除されたことを明らかにした。ただし通告から削除まで数か月もかかっており、迅速化が課題となっている。県人権推進課では3月27日に開催される愛知県人権施策推進審議会に諮ったうえで、「1週間以内の対応」が義務付けられた情報流通プラットホーム対処法(昨年4月施行)に則り、ヤフーやグーグルなどの事業者に直接削除を要請していく方針だ。
違反取締りでドラレコ映像確認も
神奈川県警が、交通違反取締りで2700件もの書類偽造などの不正を行なっていたことが判明したことを受けて、愛知県警も警察庁の通達に従い、不正防止策に取り組んでいる。
神奈川の事例では、パトカーなどによる追尾式取締りで追尾距離を偽ったり、違反を否認された場合の実況見分を行わなかったりするなどの不正が日常化していた。今後は「違反者」から求められたら

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