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2022年4月号

愛知県150周年の6大事業へ

令和4年度2月定例議会(2月17日~3月24日)では、一般会計2兆8,275億余円の令和4年度当初予算をはじめ、愛知県犯罪被害者等支援条例、愛知県人権尊重の社会づくり条例など86議案が上程され、いずれも可決成立しました。
3月3日には「ロシアのウクライナ侵攻についての決議」が緊急提案され満場一致、採択しました。
本年( 2022年)は、名古屋県から改名した愛知県と額田県が合併して現在の愛知県が誕生してから150年。県はこの150周年事業として
①11月1日に開園するジブリパーク
②7月30日から開幕する国際芸術祭あいち2022
③名城公園北部に建設する愛知県新体育館
④鶴舞に誕生するスタートアップ拠点STATION AI
⑤県営小牧空港に隣接する愛知県基幹的防災拠点
⑥名古屋コーチンのひなを供給する畜産総合センター新種鶏場
の6事業を位置づけ、新年度予算はこれらの事業の本格化が盛り込まれています。
また、会期中には新型コロナウィルス「まん延防止措置」の延長に伴う補正予算ほか、2名の副知事(1名は前衆議院議員の古本伸一郎氏を起用)や県教育長の人事案なども追加提案され、可決、承認しました。

通学路の安全を守ろう

3月24日の終業式からの帰り道、青信号で横断歩道を渡っていた小学生二人が、信号無視で突っ込んできたワゴン車にはねられた。
4年生の子が重傷を負い、3年生の子が命を奪われた。
コロナ禍も収まりかけ、ようやく桜も咲き始めた瑞穂区での痛ましい出来事だった。
愛知県では交通事故死者数全国1が17年も続き、県民総ぐるみの取り組みの結果、1昨年ようやくワーストワンを脱することができた。
とはいえ、愛知県の交通死亡事故の中身が、歩行者が犠牲になる率が4割近いこと、そして交差点での発生が多いことに変わりはない。
交差点で青信号に従い横断歩道を渡っていて車に殺される事故ほど理不尽なものはない。
こうした実態に対し私は県議会で、車と歩行者をクロスさせない「歩車分離信号」の普及を訴え続け、一定の効果を上げてきている。
今回のような事故が発生するたび、全国で通学路の緊急点検が行われてきた。
県警と道路管理者が昨年共同で実施した県内一斉点検によると、安全対策が必要な通学路は4054か所にも上った。
このうち1190か所には、信号機や歩道の新設、信号機のLED化、道路標示の改善などが行われることになっているが、まったく対策ができていない通学路も多い。
新入学の時期は、毎年子どもの事故が増える傾向にある。
県として再発防止対策に全力を挙げることを誓うとともに、通学路見守りボランティアの皆さんをはじめ県民のご協力を切に訴えたい。

新体育館設計に苦言 入り口は大階段?!

ユニバーサルデザインに反す
名城公園北部への移転が決まっている愛知県体育館はいよいよ新年度に建設が始まる予定だが、観客のメインエントランスがスロープなしの大階段の上に設けられていることが判明。
障害者団体などから「とてもバリアフリーとは言えない」と厳しい批判が上がっている。
3月16日の愛知県議会教育スポーツ委員会で、高木ひろし議員が追及した。
新体育館は事業者との契約に「ユニバーサルデザインの実現」を掲げ、TOKYO2020アクセシビリティガイドライン(東京オリパラで採用された基準)を順守することが盛り込まれている。
これに基づいて、車椅子用観覧席を1%(150席)、多機能トイレを7%確保することをはじめ、様々な障害者や高齢者、子ども連れ、外国人にも安心してスムーズな利用ができるようサイン類や動線に配慮すべき多数の設計項目が示されている。
昨年12月3日に障害者団体向けに初めて開催された説明会で、こうした配慮がクリアされているか設計図面で検討したが、当事者側からは注文、批判が続出。
なかでも問題とされたのがメインエントランス(主な出入口)が高さ7m、幅40メートルに及ぶ大階段を昇ったデッキ上にあり、スロープもエスカレーターもなく、大階段に15人乗りの小型エレベーターがあるのみ。
ユニバーサルデザインに詳しい名古屋大学の谷口元名誉教授は「これでは、まるで大神殿の階段のようだ」と批判した。
愛知県重度障害者連絡会の入谷忠宏さんも「新国立競技場の設計・建設の過程では、障害者など団体と回もワークショップを重ねた。
愛知県にも、当事者参加でセントレアを世界に誇るバリアフリー空港にした実績がある。アジアパラ大会のレガシーになるようなアリーナにしてほしい」と設計変更を要望している。

愛知県新体育館 大相撲名古屋場所などで親しまれてきた愛知県体育館を名城公園北部に移転し、新時代にふさわしい世界水準のアリーナを建設しようと、2019年に基本計画が発表され、前田建設工業やNTTドコモなど8社による「アイチ・スマート・アリーナ」が設計・建設と維持管理・運営を一体で行う事業者に選定され、2021年3月に愛知県と協定を締結。
外観デザインは隈研吾氏による「樹形アリーナ」で、最大収容人数17000人(現体育館の2.3倍)、フィギュアケートなど各種室内スポーツや音楽コンサートにも対応可能。第20回アジア競技大会(2026年)に間に合うよう2025年に完成予定。建物の設計・建設費は396億円

困窮学生支援の「女子寮」わっぱの会が八事に開設

コロナ禍で生活に困窮する学生を支援しようと、わっぱの会(社会福祉法人・共生福祉会=斎藤縣三代表)が八事に共同住宅を確保して新事業を始める。
公益財団法人・パブリックリソース財団による資金によって購入した共同住宅は室ある旧社員寮を全面改修したもの。
場所は、昭和区広路町松風園の住宅街で地下鉄八事駅から徒歩10分、近くに大学や専門学校も多い。
15.6平米のワンルームには、風呂・トイレ、自炊設備、ベッド、エアコン、Wifiも完備。家賃は25,000円(共益費・水光熱費10,000円)と格安で「寮母さん」のような相談員が生活上の支援も行うという。
対象は、児童養護施設出身であるなど社会的支援が必要な大学生、専門学校生で、女性に限る。
4月以降に入居学生を募集・選考する予定。問い合わせ先は、わっぱの会ソーネ居住支援センター(担当・崔)052-910-9101

斎藤よしたか3選へ全力県連大会 県連大会

立憲民主党は3月日、名古屋市内で県連大会を開催し、7月日に行われる参議院選挙愛知県選挙区で3選を目指す斎藤よしたか参議院議員を県連代表に選出するとともに、背水の陣で議席確保に全力を挙げることを誓い合った。
斎藤議員は小学校教諭を経て、教員組合執行委員長として連合愛知副会長も歴任。2010年参議院議員に当選後は、教育問題はもちろん、環境、経済産業、消費者問題などで活躍し、現在は参議院国土交通委員長を務める。「後援会入会のしおり」を本人の自筆原稿でつくるマメさも。

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