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官庁のもつ個人情報の不正流出を止めよ!

2005.07.02

4月から個人情報保護法が施行された。しかし、肝心の役所がもつ個人情報が適正に管理されているのか、心配になる事件があいついで発覚している。
一つは住民基本台帳。名前、住所、性別、生年月日の4情報だけとあなどってはいけない。3月に名古屋で摘発された連続婦女暴行事件では、犯人は住民票を 閲覧して少女と母親だけの世帯を180軒もリストアップし、次々に襲っていた。だいたい住民票の大量閲覧は8割が「営業目的」だ。だれにでも公開されてい るという法の原則自体がおかしい。法改正を求める意見書が名古屋市、愛知県をはじめ、多くの自治体議会であがっており、民主党は住民基本台帳を原則非公開 とする改正案をまとめたが、これに抵抗しているのが個人情報保護法の主務官庁でもある総務省だというから呆れてしまう。
別の意味で深刻なのは、76年に閲覧制度が廃止された「戸籍」が、行政書士、弁護士など8士業に特別に許された「職務上請求書」の流用によって、大量に 覗き見られていることだ。兵庫県、大阪府などの一部の行政書士事務所の印のある「職務上請求書」が探偵社、興信所などの手に渡り、「相続調査」などウソの 目的で戸籍謄本が請求・取得されている事例が、愛知県内でも数十件あるらしいことがわかった。戸籍には、出身地や血縁、離婚や帰化など、センシティブな個 人情報が含まれており、結婚や就職などの差別的身元調査に使われた疑いが濃い。
戸籍制度は、諸外国にはない日本独特の制度で、血統重視と家夫長制度に基づき国民を管理する制度の残滓にほかならない。こんなものを法務行政が大事に抱え込んでいるから、色々な形で漏洩し、人権被害の元凶になる。
個人情報を保有する民間事業者を厳しく指導、取り締まりながら、官庁自らが保有目的も疑わしい大量の個人情報の扱いに、かくも無頓着だったとは。私たちはもっと監視の目を厳しく光らせる必要がありそうだ。