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野田民主党政権に覚悟はあるか

2011.09.10

事前の世論調査ではダントツ人気だった前原さんが意外と振るわず、「反菅・親小沢」勢力に担がれた海江田さんを決選投票で逆転勝利したのは、一番地味なキャラだった野田さんでした。今回の民主党の代表選挙=首相選出選挙が、民主党の国会議員たちのみで行われたのは非常に残念でしたが、野田さんを選び出したという結果は、大いに納得できるものでした。それは、テレビ中継された5人の代表候補の演説を聞いた国民の皆さんにもご賛同いただけると思います。
野田さんはその演説の中で自らを「どじょう」に喩え、ルックスやパフォーマンスではなく、当面する国の緊急課題に泥臭く、地道に取り組むことに専念するとユーモアと余裕を交えて訴えていました。民主党政権の前任首相、鳩山さんと菅さんが打ち出した看板が見る見るうちに色褪せて、いやというほど幻滅感を味わってきた国民にとっては、この野田さんの語り口が新鮮な頼もしさを感じさせたのではないでしょうか。民主党議員とて同じです。親小沢だ、反小沢だという党内政局や与野党の足の引っ張り合いにはうんざりし、政権交代の原点に返ってしっかり仕事をするべきだと、ほとんどの議員、党員が思っているのです。
当面の緊急課題とはいうまでもなく、震災復興と原発事故の収束ですが、もうひとつの野田政権の重要な使命は、「社会保障と税の一体改革」に道筋をつけることです。これはあと何年内に消費税率を10%に、などの部分だけがクローズアップされますが、もっとも大事なのは、年金、医療など社会保障の姿をしっかり描き出し国民に説明すること、そして税のムダ遣いをもう一度本気で徹底的に洗い出すことでしょう。もちろんその前提は、政治家や公務員の身を切る改革でなければなりません。この政治の覚悟が国民に伝わったなら、ほとんどの国民は、消費税に未来永劫手をつけてはならぬとは言わないはずです。
民主党にとってだけでなくニッポンそのものにとっての危機的局面で登場した野田内閣だけに、その布陣には、単なる世代交代やバランス人事というだけでなく、こうした戦略意識と秘めた覚悟が込められているように思えます。仏の顔も三度まで。