令和元年県民環境委員会 2019-12-11

 
 
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【高木ひろし委員】
学校法人たちばな学園が運営している保育・介護・ビジネス名古屋専門学校に定員の数倍の学生が在籍しており、県に対して虚偽の報告をしていた問題について、本年7月25日に本県は是正指導を行っており、改善計画が既に出されたと思うが、現在の状況とその改善計画の内容を教えてほしい。

【私学振興室主幹】
現在、名古屋出入国在留管理局と調整をしながら、改善計画書の内容について精査しているところであり、近日中にまとまるものと予定である。
内容は、今回の事態を招いた原因と原因分析に基づく今後の対応、留学生の入学者選抜の改善や資格外活動等の管理など、留学生の在籍管理の適正化、大量の留学生の受け入れを認めていた理事会等の運営方法の見直しなどが記載されている。

【高木ひろし委員】
この改善計画が近く提出されるとのことだが、学校法人たちばな学園に対して、県としてはどのような指導方針で臨んでいくのか。

【私学振興室主幹】
本年度中に現地調査を実施し、留学生の出欠状況や学業成績、アルバイトの管理など、在籍管理の状況や理事会、評議委員会の運営状況など改善計画どおり実施され、それが十分に機能しているかどうかを確認していきたい。また、来年度についても引き続き日本語能力判定の実施の有無など、入学者選抜方法の現地調査を実施して確認していきたい。

【高木ひろし委員】
この問題をきっかけにほかの専門学校でも同じような事態が懸念され、今後、県が認可する専門学校の在籍状況等のチェックを強化するというような方針が明らかにされ、本年度調査していると思うが、県内の私立の専門学校、県が認可する学校で外国人留学生は何人だったのか、現在の数字を教えてほしい。

【私学振興室主幹】
本年度の私立の専門学校の留学生の人数は、10月に私学振興室で調査した結果、54校で6,516人であった。

【高木ひろし委員】
多数の留学生が在籍している実態があり、今後も留学生を受け入れる専門学校がふえると思われるが、学校法人たちばな学園のように定員を大きく超えて受け入れている学校はほかにあったのか。

【私学振興室主幹】
留学生数、入学者選抜在籍管理等について書面で調査をした結果、定員を大幅に超過して留学生を受け入れている学校はなかった。
また、日本語能力判定などの入学者選抜や在籍管理についても、各学校で実施しているという報告を受けている。

【高木ひろし委員】 このほかにも大学に在籍する留学生も当然おり、学校の種類は少し違うが日本語学校というのも県内に相当あるが、日本語学校も含め在留資格をもって県内にいる学生は、専門学校の6,500人以外に何人いるのか。

【私学振興室主幹】
大学は文部科学省の認可となるため、私学振興室の所管ではない。また、日本語学校も各種学校等の認可を県でとれば私学振興室の所管となるが、その前の段階だと法務省の所管になる。そのため、学校全体での留学生は私学振興室では把握していない。

【高木ひろし委員】
技能実習生や留学生など、いろいろな法的な資格の人が現在の27万人を超えてさらにふえようとしている。確かに県が所管する学校、文部科学省や法務省が所管するものなどいろいろあると思うが、どういう立場のどういうことをやっている人が何人いるのかをつかまないと、なかなか県内の外国人との多文化共生と言っても、対策を打つための目安がないと思う。
多文化共生推進室でその辺のスケール感がわかれば教えてほしい。

【多文化共生推進室長】

在留資格別の人数になるが、本年6月末現在の確定値が先日法務省から発表されており、それによると本県の留学という資格で愛知県に在留している外国人は大学、専門学校、小中学校を含めて、1万8,088人である。

【高木ひろし委員】
全体の出入国を管理しているのは国であり、27万人というのも法務省が名古屋出入国在留管理局で把握して発表しているため、出入国在留管理局と自治体の連携が非常に大事になる。
補助金を交付している学校は、これまでは届け出の留学生の在籍数をそのまま受け付けていたが、実際に補助金を出してない学校も検査で定期的に訪問することによって、留学生の出席簿等を現場で確認する方針が新たに打ち出されたと思うが、学校を訪問して生徒数を確認することは、既に実施しているのか。調査状況はどのようになっているか。

【私学振興室主幹】
書面での調査回答をもとに、補助金を交付していない専門学校18校のうち、一番多くの留学生が在籍していた学校について、本年11月27日に現地調査を行った。
生徒の出勤簿、留学生数を確認し、留学生の募集要項、入学者選抜の資料で適切に入学者選抜が実施されていることを確認できた。
留学生の在籍管理も、留学生への指導方法を詳細に定めた留学生生活指導要綱を作成し学内で共有するなど、組織的に対応されており、適切に実施されていることが確認できた。

【高木ひろし委員】 そのほかの学校の調査はどんな状況か。

【私学振興室主幹】
他の17校は、順次、現地調査を実施し留学生の管理状況を把握していきたい。

【高木ひろし委員】
学校法人たちばな学園に対しては、改善計画に従い、留学生の管理や法人運営について適切に運営されているかしっかり確認して、厳しく指導してほしい。
一方、こうした専門学校の誘いにのって、非常に苦しい生活を送っている留学生の実態も明らかになっている。彼らは、出入国在留管理局への在留資格の申請が正しく報告されていたかという問題もあるが、今回の件に関しては、被害者である。
これらの留学生に対しては、人道的な立場で、不利益になるようなことがないよう、県に対応をお願いしたい。


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